乳頭の分泌物

乳頭から分泌物が出た・・・

胸のしこり乳頭には目には見えませんが、非常に小さな穴が開いていて、乳腺の中を通ってきた乳管が開口しています。
授乳中にはそこからミルクが出てくるわけですが、授乳中ではない時にも分泌物がみられることもあります。

原因は大きく分けて次の3つになります。

1.しこりがある
2.ホルモンの分泌に異常がある
3.生理的な範囲での分泌物

このどれにあたるかを考えるために以下の情報が役に立ちます。

  • 分泌物は左右両方の乳頭からでるか、どちらか片方のみか。
  • 乳頭の1つの穴からでるか、複数の穴からでるか。
  • 色(透明、白、黄色、血が混じっているなど)や性状(さらさらしている、どろっとしているなど)はどんなものか。
  • 量はどれぐらいでるか(つまむと出る、いつも下着がぬれているなど)
  • 他の異常はないか(皮膚がくぼむ、赤くなる、腫れる、しこりを触れるなど)

原因について、以下で詳しく説明します。

乳頭から分泌物が出る原因は?

1.しこりがある 

① 良性のしこり

最も多いのが乳管内乳頭腫です。分泌物は乳頭腫のある側の乳頭からでます。血性(血が混じっている)であることが多く、しこりを触れることもあり、そのしこりの箇所を押すと分泌が誘導されることがあります。
乳頭直下や乳頭の近くに膿瘍(膿の溜まり)ができている場合には、乳頭から粘性の高い(どろっとした)白色~白緑色の分泌物がでることがあります。
膿瘍は感染によってできますので、皮膚に赤みがでたり、押すと痛みを感じることもあります。
また、しこりをつくるわけではありませんが、良性の変化としては乳管の拡張があっても分泌物がでることがあります。

②悪性のしこり

頻度は高くありませんが、乳癌が原因で分泌物がでることがあります。この場合、分泌物は血性(血が混じっている)であることが多く分泌物も量も徐々に増えていくことが多いです。
頻度は高くないと書きましたが、男性乳癌の場合は初発症状が血性分泌であることがあることが比較的多いので、男性の方で血の混じった分泌物が出るという場合は注意が必要です。分泌物はしこりのある側の乳頭からのみでます。

2.ホルモンの分泌に異常がある

プロラクチンという乳汁の分泌を刺激するホルモンの値が高くなっている場合に分泌物がでることがあります。この場合、分泌物は左右両方の乳頭の複数の穴からでていることが多いです。プロラクチン値が高くなる原因はのんでいるお薬の副作用であることや、脳に病気があることもあります。プロラクチン値が高いかどうかは血液検査でわかります。

3.生理的な範囲での分泌物

乳腺症のひとつの症状として分泌物がみられることもありますので、マンモグラフィや超音波検査で特に異常が認められなければ、経過観察となります。

4.その他

厳密には乳頭からの分泌物ではありませんが、乳頭・乳輪部の皮膚炎で浸出液が乳頭に付着していて、分泌物とは区別がつきにくいことがあります。痒みや皮膚の赤みを伴うことがほとんどですが、この場合は、塗り薬での治療となります。

片方の乳頭から分泌液が出る

しこりが原因で分泌物が出る場合には、そのしこりのある側の乳頭(片方のみ)からでます。
しこりが原因ではない場合にも片方だけということもありますが、一度診察を受けていただくことをおすすめします。 

乳頭から出る分泌液の色と考えられる病気

一般的には透明、白、黄色などであれば良性であることが多いです。
正常の分泌物でも血が混じることもありますが、血そのもの(赤色、暗赤色)や血が混じっている(ピンク色、茶褐色など)ようであれば、乳頭腫や乳癌が原因である可能性高くなるので、一度診察を受けていただくことをおすすめします。

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